孔雀紋シリーズ 鄭鐘基作

 

■ 天然貝をはめ込んだ伝統工芸「螺鈿」。中でも日本の国宝や重要文化財に名を連ねるのが「高麗螺鈿」です。紀元前1世紀頃、朝鮮半島で編み出されたこの技法による芸術品は皇室に伝わる御物や宮内庁所蔵の作品にも世界的至宝が存在します。

■ 螺鈿座卓『吉祥孔雀』は高麗螺鈿一筋40年の鄭鐘基(じょんよんぎ)氏による至高の家具調度品。制作に1年以上をかけ、孔雀が圧倒的存在感を放つ超大作を完成させました。絢爛たる輝き、脚部まで施された立体感あふれる意匠はすべて夜行貝や白蝶貝、黒蝶貝などの内側にある真珠質部分を一つひとつ極薄に削って表現したもの。漆地に美しくはめ込むには、完璧に象ることが不可欠ですが、当代随一の名人の神業には寸分の狂いもありません。

■ まず目を奪われるのは、ルビーレッドにエメラルドの如くきらめく目玉が美しい雄の孔雀の羽。その様子はこの世を謳歌するよう。対面の雌は雄壮な姿に見惚れ、風にたなびく薄野で佇みます。もちろん、主役の2羽に花を添える草木等の表現も見事。咲き誇るのは百花の王・牡丹と吉祥花・ハクモクレン。幸運のかささぎと蝶の舞いは華麗という言葉が実によく似合います。

 

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「螺鈿孔雀紋座卓」

サイズ: W152×D91×H37㎝

素材:真珠貝、夜光貝、あわび

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「螺鈿孔雀紋座卓」(6尺

サイズ:W182×D91×H37㎝

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「螺鈿孔雀紋屏風」

サイズ:W246×D4×H170㎝